新々百人一首〈上〉 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
王朝和歌の絢爛たる世界が蘇る!藤原定家の「小倉百人一首」、源義尚の「新百人一首」に続き、丸谷才一が新たに編んだ「新々百人一首」。定家と義尚が選んだ二百人を敬遠せず、かつ両人の取った二百首との重複は避けて厳選した百首と、それに付された滋味溢れる長短繁簡とりどりの注釈は、王朝和歌の楽しみを存分に与えてくれる。上巻は、「春」「夏」「秋」「冬」の部を収録。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
丸谷 才一
1925(大正14)年、山形県鶴岡市生れ。東大英文科卒。’67(昭和42)年『笹まくら』で河出文化賞を、’68年『年の残り』で芥川賞を受賞。その後、小説、評論、エッセイ、翻訳と幅広い文筆活動を展開。『たった一人の反乱』(谷崎潤一郎賞)『裏声で歌へ君が代』『後鳥羽院』(読売文学賞)『忠臣蔵とは何か』(野間文芸賞)『輝く日の宮』(泉鏡花文学賞)等、多くの著作がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
新編日本古典文学全集 (23) 源氏物語 (4) (単行本)
出版社 / 著者からの内容紹介
長大な物語『源氏物語』も、その半ばを迎え、ストーリーはますますドラマチックになっていきます。本巻所収の若菜上から幻巻までは、古来「第二部」と称され、光源氏若き日の恋を描く、「桐壺」巻からの第一部、源氏死後のその子息たちの物語「宇治十帖」を含む第三部との間の、源氏晩年の物語である。 そして、この「第二部」は、ストーリー性において、非常にドラマチックに構成され、読む者をして、古代の物語であることを忘れさせ、ぐいぐいとひっぱられてしまう不思議な魅力をもった物語である。 女三の宮という高貴な女性を新たに妻として迎えいれることから、この物語はスタートする。それまで、幼い時から愛情を注いで共にくらしてきた紫の上への裏切り。そして今度は逆に、その女三の宮に裏切られる源氏。そして、その不義の子・薫の誕生。愛する紫の上の死、等々、さまざまな事件が源氏をおそい、その晩年を騒がせていく。源氏は次第に世を捨てる決心を抱くにいたる。 校注の先生方は、それぞれ、現在望みうる最高の執筆者で、今日到達した学問上の最新成果をとりいれています。 同一ページに、原文、現代語訳、注がはいり、誰でもが、この日本古典文学の最高傑作を読むことができます。
出版社からのコメント
若菜上、若菜下、柏木、横笛、鈴虫、夕霧、御法、幻を収録。恋に、紫の上の死、妻の裏切りなど晩年の源氏に訪れる陰り。
定家明月記私抄 続篇 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
凉秋九月月方ニ幽ナリ―平安文化の最後に大輪の花を咲かせ、その終焉をも見とどけた藤原定家。源平争闘の中に青春期を持った彼は、後半生でもまた未曾有の乱世に身をおかねばならない。和歌を通して交渉のあった源実朝の暗殺、パトロンであり同時に最大のライヴァルでもあった後鳥羽院の、承久の乱による隠岐配流。定家の実像を生き生きと描きつつ、中世動乱の全容を甦らせる名著。続篇は定家壮年期から八十歳の死まで。
兼好法師の虚像 偽伝の近世史 (単行本)
内容(「BOOK」データベースより)
「徒然草は近世文学である」―近世初頭「古典」として発見された徒然草は、出版産業の興隆ともあいまって一大ブームとなり、おびただしい注釈書類を産んだ。そのなかで、中世には知られていなかった兼好の伝記資料が出現する。兼好と同時代の公家の日記の抜粋を称しながら、その実まったくの偽文であるその資料は、伊賀に発して何次かにわたって増殖、芭蕉とその一門のはたらきもあって広く流布し、これをもとにいくつもの兼好伝記が書かれた。そして、まるでこの偽文に仕組まれていた時限装置が作動したかのように、兼好のイメージは時を経て変転する。恋にも強い分け知りの法師、西行と並ぶまことしき隠者、江戸後期には、諜報謀略活動にいそしむ南朝の忠臣。江戸期の文芸・学芸思潮の変遷とともに、明治後半まで信じられていたこの偽伝と兼好像変転の顛末を活写する、気鋭の論考。
内容(「MARC」データベースより)
近世初頭からの徒然草ブームのなか、兼好の真っ赤な偽物の伝記資料が「発掘」された。好色法師、まことしき隠者、そして南朝の忠臣…。変転する兼好のイメージから近世の思想と学芸の変遷を映し出す、偽伝をめぐる文化史。
百人一首 (文庫)
出版社/著者からの内容紹介
本書は雪月花の日本美の典型「百人一首」を、最古の歌仙絵と共に伝素庵筆古刊本により学問的に再現し、現代語訳・鑑賞・出典参考・作者伝、さらには詳細な解説と、清新にして抒情的な構成を試みた。
内容(「BOOK」データベースより)
日本古来の名歌100首の一首一首について、あらゆる知識を網羅した、最新増補版。かるた暗唱・早取りのための索引付き。
落窪物語〈上〉 (文庫)
出版社/著者からの内容紹介
源氏物語に先立つ、笑いの要素の多い長編小説。継子いじめの話として有名。
母の死後、父中納言の家で暮すようになった女君に与えられた部屋は落ち窪んだ所で、女君は継母にこき使われていた。少将道頼は、女君に深い愛情を抱くようになり、継母のもとから女君を救出し自邸へ連れ出す。
『源氏物語』にもあるように、継子いじめの物語は古くから作られてきた。『落窪物語』は、もとのままの形で残っている唯一の例で、『枕草子』にもその名が見える。底本に忠実に読み解いた、新たな校訂本文による決定版。―実母の死後、主人公の姫君に、父中納言の屋敷で与えられた部屋は落ち窪んだ所にあった。そこで「落窪の君」という屈辱的な名を与えられた姫君は、継母に虐待されていた。この姫君に愛情を抱くようになった少将道頼は、姫君を屋敷から脱出させる。しかし道頼には新たな縁談が持ち上がった。
内容(「BOOK」データベースより)
底本に忠実に読み解いた、新たな校訂本文による決定版。―実母の死後、主人公の姫君に、父中納言の屋敷で与えられた部屋は落ち窪んだ所であった。そこで「落窪の君」という屈辱的な名を与えられた姫君は、継母に虐待されていた。この姫君に愛情を抱くようになった少将道頼は、姫君を屋敷から脱出させる。しかし道頼には新たな縁談が持ち上がった。
改訂版 雨月物語―現代語訳付き (文庫)
出版社/著者からの内容紹介
奇才上田秋成によるあやかしの世界が今ここに蘇る!
1959年刊行の改訂版。「白峰」「菊花の約」を始めとする上田秋成の最高傑作である9編の短編怪異小説の魅力を多くの読者に伝えるべく、全体にわたり読み易さを重視し再構成。最新の研究成果も付加。
内容(「BOOK」データベースより)
巷に跋扈する異界の者たちを呼び寄せる深い闇の世界を、卓越した筆致をもって描ききった秋成の本格怪異小説の数々。崇徳院が眠る白峯の御陵を訪ねた西行法師の前に現れたその人は…(白峯)。男同士の真の友情は互いの危機において試された(菊花の約)。戦乱の世に7年もの間、家を留守にした男が故郷に帰って見たものは…(浅茅が宿)。男が出会った世にも美しい女の正体は蛇であった(蛇性の婬)など、珠玉の全九編。
源氏物語〈巻8〉 (単行本)
出版社/著者からの内容紹介
宇治の里に花開く美しき姉妹をめぐる恋模様。
瀬戸内寂聴の名訳で贈る大ヒット話題作 待望の新装版、巻八刊行宇治に隠棲した故光源氏の異母弟・八の宮のもとへ通う薫は、老女弁の君より自らの出生の秘密を知らされる。2人の姫君を遺して八の宮死後、薫は姉の大君に求愛し妹・中の君と匂宮の間を取り結ぶが、大君は薫の愛を拒み通して他界。傑作「宇治十帖」の物語がドラマティックに展開する。
内容(「BOOK」データベースより)
宇治に隠棲した故光源氏の異母弟・八の宮のもとへ通う薫は、老女弁の君より自らの出生の秘密を知らされる。二人の姫君を遺して八の宮死後、薫は姉の大君に求愛し、妹・中の君と匂宮の間を取り結ぶが、大君は薫の愛を拒み通して他界。傑作「宇治十帖」の物語がドラマティックに展開する。
現代語訳 風姿花伝 (単行本)
出版社 / 著者からの内容紹介
「風姿花伝」は能の大成者・世阿弥が約20年の歳月をかけて著した、至高の芸術論にして人生論。わかりやすい現代語訳として提供する。『風姿花伝』は能の大成者・世阿弥が著した、日本最古の能楽論である。『花伝書』の名称でも知られる本書は、「花」と「幽玄」をキーワードに、日本人にとっての美を深く探求。体系立った理論、美しく含蓄のある言葉、彫琢された名文で構成される、世界にも稀な芸術家自身による汎芸術論である。原文の香気が失われぬよう、かつ自然な現代語としてスラスラと読めるよう、工夫を凝らした現代語・新訳として提供する。▼七歳から年代順に具体的な稽古要領を記した「年来稽古條々」、物真似の本質を把握し表現する「物学條々」、Q&A形式の「問答條々」。そして、「花」の本質を説いた「別紙口伝」。章立て・語り口はあくまで明快、シンプルである。大陸伝来の文化から袂を分かち、日本人自ら育て、咲かせた最初の美しい「花」――。風姿花伝は700年を経た今日でも、広く表現に携わる方々はもちろん、人生訓としても読める懐の深い名著である。
内容(「BOOK」データベースより)
「花」とは「幽玄」とはあらゆる表現ジャンルの根本、生きることの美を語る。秘すれば花なり―「日本の美」を深く探求した至高の芸術論。読みやすい新訳。
古事記 (文庫)
出版社/著者からの内容紹介
『古事記』の撰者は藤原不比等である。この大胆な仮説を裏付けるべく、梅原猛が初めてその現代語訳に挑戦した記念すべき作品。日本語の祖語が保存されているアイヌ語を駆使して、「枕詞」など、従来読み解けなかった難解な文章の意味を明らかにしていく。
内容(「BOOK」データベースより)
『古事記』の撰者は藤原不比等である。稗田阿礼という人物は、藤原不比等以外に考えられない。「原古事記」には柿本人麿もかかわっていたのでは?このような大胆な仮説を裏付けるべく、梅原猛が初めてその『古事記』の現代語訳に挑戦した記念すべき作品。アイヌ語は縄文時代ゆかりの日本語の祖語と考える著者は、アイヌ語を学びなおして、「枕詞」など従来読み解けなかった難解な文章の意味を明らかにしていく。